ホテル カクタス/江國 香織レビュー
「アパートが取り壊しになる、という衝撃的な内容の貼り紙が、玄関ホールに貼りだされたのは冬のはじめのことでした。」
| 絵描きさんとのコラボレート作品となっている寓話的作品。 帽子(!)と、きゅうり(!!)と、2(!!!)の仲良し3人組が主人公。 久しぶりに江國 香織を読んでみて、改めてこの人の作風を好きになりました。 | ![]() |
渋い。非常に渋いと思います。そしてそこはかとなく、もの悲しいです。でも心地よい、もの悲しさでした。
ほっと和む「帽子・きゅうり・2」の日常には、思わずにやりとしてしまいます。だって、きゅうりなんか心も体も真っ直ぐだから、イスにも座れないし、帽子のお父さんは行方不明だけど、どうせ誰かの頭の上にいるはずと達観しているし、2なんかは、割り切れない物事にひどく悩んじゃうんです。
誰だってこんな彼らの話しを読んだら、箱庭を愛でるような愛おしい気持ちになっちゃうんじゃないでしょうか。だから彼らが住むアパートに取り上げた一文のような事態が起きたら、本当に衝撃を受けた気分になっちゃいました。そんな自分自身にもびっくりですけど。
しばらく江國香織の透明感のある世界観に入り浸りになるつもりです。
評価<★★★☆☆>
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| ファンタジー | 江國香織 |
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