風が吹いたら桶屋がもうかる/井上夢人 レビュー
超能力というより、低能力というほうが正しい
| ちょっと古いですが、箸休め的な本として紹介します。 作者は、岡嶋二人名義で多くの読者を獲得し、解散した後も精力的に執筆活動を続けている井上夢人。 井上夢人名義では「ダレカガナカニイル...」 | ![]() |
割り箸を割るのに30分かかる超能力?を使って七転八倒しながら問題解決に取り組むヨーノスケと、情報のみを頼りに論理を駆使して"迷推理"を展開するイッカクと、なぜか悩み事を抱えた人たちからヨーノスケの窓口にされてしまうお人好しのボクが主人公の、半ば自虐的な短辺集推理小説。
探偵や刑事の"華麗な推理"が推理小説の王道なら、この本は推理小説の"裸の王様道"を迷わず突き進んだ本。
イッカクが情報を整理し、そこから一気に構築される推理のプロセスと、低能力と揶揄されるヨーノスケの全く進展の見られない焦れったい超能力の対比と、問題解決後に訪れる除夜の鐘の余韻のような脱力感が癖になります。
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