Sizenoteでタグ ミステリーが指定されているエントリー:121

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世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー

でも僕までここで一緒に泣いてたら、誰が明るい明日を運んでくるんだ?

舞城王太郎のトレードマーク"改行なし"文章ですが、語り手となる主人公が穏やかな性格なので、「煙か土か食い物」に比べると読みやすくなっていると思います。

そしてここでも舞城らしい、愛情溢れる残酷物語が展開されています。

物語は「煙か土か食い物」でサブキャラとして登場した名探偵ルンババの子ども時代のお話。主人公はその親友ユキオ。
ダイイング・メッセージやスプラッタ、そしてもちろん密室も登場するんですが、こうした道具立てより、何よりも
様々な場面で彼らが見せてくれる親愛さが羨ましくなるくらいあたたかい。

登場人物たちが何の疑問もなく持っている、家族や友人に向けられる優しい眼差しと、彼らを守ろうとする真っ直ぐな姿勢が魅力的です。ラストの意外な展開と結末は、感動的な名シーンです。

あとは不思議な魅力のある舞城王太郎のイラストが見られるのがポイントですかね。

評価<spacerspacerspacerspacerspacer

>>舞城王太郎@Wikipedia
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: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 熊の場所/舞城王太郎 ミニレビュー
: 理由/宮部みゆき ミニレビュー

煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー


その世界では評価の分かれる舞城王太郎のデビュー作。2003年に「阿修羅ガール」で第16回三島由紀夫賞を受賞してますが、「好き好き大好き超愛してる」では石原慎太郎が「タイトルを見ただけでうんざりした」と批判したそうです。

自分と同じで、読まず嫌いの人も多いんじゃないかと思いますが、このエンターテイメントを読まないのはちょっと損してると思いますよ。

406274936X

なんと言っても特徴はその文体。句読点や改行が少なくひたすら文字で埋め尽くされているページは最初に見ると絶句しますが、読んでみるとリズム・テンポの良さに一気に引きずり込まれて、翻弄されて、もう大変。ページを繰る手を止めるのになかなか苦労します。

今回は再読でしたが、この文章から漲るパワーに改めて驚きます。かなりぶっ飛んだ主人公の<強力な意志>とシンクロしていて、テキストというメディアでここまで<力>というものを感じさせるということに感動。

語られる内容も単純なミステリーでは決してなく、どちらかというと"このテーマを語るためにミステリーとしての体裁になっている"もの。以降の作品と比べても、ストレートな内容なので、他の作品で舞城王太郎を敬遠している人にもお薦めです。

純文学とミステリーの融合とか何とか言われたりもしているようですが、この作品に関して云えば難しいことなんか考えずに読んで飛んで、読んで跳ねて、読んで踊る、というのが正しい読み方なんじゃないかと思います。で、その後にじわじわとテーマのことを噛みしめればそれでOK。
文章で書かれていないこととか、そんな難しいことは考えず、テキストをあるがままに読む。

個人的には古川日出男と並んで、新しい感覚を呼び起こしてくれる作品としてお薦めします。

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>>舞城王太郎@Wikipedia
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: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 熊の場所/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

その女は、小雨に洗われた京葉道路に、横たわっていた。

昭和37年発行で、この大胆さ!

語りのスタイルから最後の註まで遊び心があって楽しめました。
比較的「誘拐もの」というのは傑作が多いと思うのですが、この作品はその全ての始祖ではないかと思うほど、面白いですね。

あまり深く掘り下げない人間の描き方などからすると、新本格ブームで出てきた作家たちはここに連なる気がします。

都筑道夫さんの作品は初めて読んだので、Wikipediaで調べてみたところこんなテキストが。

推理小説を「謎と論理のエンタテイメント」であるとし、犯人が仕掛けるトリックよりは、ロジックの方が重要であるとの考え方を示した。極端に言えば、魅力的な謎と、なぜそのような状況が生じたのかという必然性が論理的に語られるなら、トリックなどなくても推理小説は成り立つ、というのが都筑の立場である。

やっぱり新本格っぽかったですね。他の作品もすごく気になります。

ミステリー好きな人は読んでおいて損はない一冊だと思います。

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>>都筑道夫@Wikipedia

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4488434010

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: 国境/黒川博行 ミニレビュー
: 迅雷/黒川博行 ミニレビュー
: 二度のお別れ/黒川博行 ミニレビュー

探偵伯爵と僕/森博嗣 ミニレビュー

こんにちは、伯爵

子ども目線の意見が鋭いですね。

これまでの作品にも色んな問題提起やハッとするセリフがありましたが、犀川先生や真賀田博士が発するものと比べて現実的な感じ。伯爵の言葉にも通じるものを感じますが、こういう書き分けが森博嗣のうまさだなと思います。
最後の最後で煙に巻いてしまうのも森博嗣流ですよね。

意見が別れそうな作品だと思いますが、個人的には好きな作品です。

講談社のミステリーランドという"青少年向けっぽい"シリーズの一冊ですが、どちらかというと大人が読んだ方が面白い作品だと思います。

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>>森博嗣@

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: そして二人だけになった/森博嗣ミニレビュー
: キラレキラレ/森博嗣レビュー
: カクレカラクリ/森 博嗣一文レビュー

鬼流殺生祭/貫井徳郎 ミニレビュー

舞台は明治のごく初期だが、恐らくこの辺りの時代の物語を描くのは相当に難しい。

やはり時代の雰囲気や空気というものが読み手側でイメージしづらいからだと思うが、そこを補ってさらにイメージを飛翔させてくれるのが北村薫などの名手と呼ばれる人たちだろう。

舞台や小道具を変えるだけでなく、その時代の世界を描いて生きる作品だったと思うので、そうした世界観が感じられないのが残念。

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>>貫井徳郎

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: :
: 失踪症候群/貫井徳郎 ミニレビュー
: 天使の屍/貫井徳郎 ミニレビュー
: 被害者は誰?/貫井徳郎 ミニレビュー

家族の行方/矢口敦子 ミニレビュー

血が、愛憎の色に似ていることに気づいた。

まるで期待せずに読んだのですが、意外にも面白かったですね。
丁寧な人物描写も好感が持てるし、伏線の張り方もなかなかのもの。

話しの展開には強引さがあるけど、それさえ目をつぶれば、次第に見えてくるストーリーに引きこまれていきます。

探し求める人物が遠ざかったり近づいたりしながら、次第に陽炎の向こうに行ってしまうような感覚が気に入りました。

他の作品も読みたいがまずは何から読もうか。

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>>矢口敦子@Amazon

4488438016

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: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

白い兎が逃げる/有栖川有栖 ミニレビュー

「兎と亀か」

安定感のある有栖川有栖の中編集ですが、残念ながら少し物足りない感じです。

得意のロジックは健在だし、伏線や人物の描き方もそつがない。
ただ中編というのが災いしているのか、大きな物語がありません。

ミステリとしては可ですが、それ以上のものがないので、読み物としてはいまいちでした。強いて挙げるなら動機がポイントになっている「地下室の処刑」が一番でしょうか。

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>>有栖川有栖@Amazon

4334741789

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: 山伏地蔵坊の放浪/有栖川有栖 ミニレビュー
: 切れない糸/坂木司 ミニレビュー
: 配達あかずきん/大崎梢 ミニレビュー

コールドゲーム/荻原浩 ミニレビュー

「噂」以来の荻原浩。

それなりにドキドキ感はあって楽しめたが、犯人にリアリティがなさすぎた。
ところどころにある伏線も、どちらかと言うとミスリードな感じは否めない。

それと気になるのがこのテーマの扱い方。

多くの人にこのテーマを喚起したい、という意図は分かるが、防衛隊ノリとそぐわないなと思う。

軽いところ、重いところの落差が大きすぎて物語に入っていけずかなり残念。

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>>荻原浩@Amazon

4101230315

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: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

切れない糸/坂木司 ミニレビュー

汚れやほつれは、服のどこにあるかわからない。

クリーニング屋さんに歯医者さんと、坂木司はその目の付け所がうまい。
確かにお客相手の仕事だとたまに謎のような事態に出くわすこともあり、それが自然とミステリーに仕立てられている感じとでも言おうか。

各話のテーマや結末の方向性など坂木作品には独特な渋さと後味の良さがあり、この作品でも充分に発揮されている。
でもそれ以上にこの作品から感じるのは、"仕事"へ向かう姿勢の大切さだ。

「汚れやほつれは、服のどこにあるかわからない」というのは服だけに限られた話ではないわけで、例えば「服」を「住宅」に置き換えても成立する。
自分が扱う商品が、自分の手だけで成り立つ職業でなければ、凡そどの職業にも当てはまる話し。

また商品だけでなく、登場人物たちが見せるお客への対応などを読んでも、著者が注意深く言葉を選んでいることがわかる。

坂木司という作家が持つそうした職業意識への敬意が感じられ、改めて自らの職業意識を再考させる一冊でもある。

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>>坂木司@Amazon

4488457045

: : : :
: 配達あかずきん/大崎梢 ミニレビュー
: モノレールねこ/加納朋子 ミニレビュー
: 春期限定いちごタルト事件/米澤穂信 ミニレビュー

13人目の探偵士/山口雅也 ミニレビュー

「首都警察(スコットランド・ヤード)のキッド・ピストルズ。刑事だよ」

久々にパンク探偵、キッド・ピストルズの活躍を読む。

ゲーム小説的な構成はさておいて、本格推理としてどうかと言われるとやっぱりちょっと不完全燃焼。
真犯人は状況を無理なく説明するものではあるけれど、回収されない伏線が残り過ぎるのが残念なところ。

でも有象無象の探偵士が跋扈するこのキッドのパラレルワールドは、個人的にそれだけで楽しく、存在意義を認めてしまう。山口雅也の術中にはまっている気がしてならない。

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>>山口雅也@Amazon

4062739615

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: ミステリーズ/山口雅也 ミニレビュー
: 生ける屍の死/山口雅也レビュー
: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー

配達あかずきん/大崎梢 ミニレビュー

本屋の謎は本屋が解かなきゃ

初大崎梢。
って言うかこの本を買うまでまるっきり知らない作家さんでした。

本屋さんというミステリ界にはエアポケットな舞台。本好きの自分には面白くないわけがない、という気持ちで読み始めましたが、色んな意味で匙加減がいい。

説明過ぎず、踏み込みすぎず、リアル過ぎず。メインキャラの描写が浅い気がするけど、それもそれほど気にならない。

箱庭の中の本屋さんみたいな微笑ましさがありますね。

それと各編のタイトルも含めて本の名前が絶妙です。「配達あかずきん」何て見つけた日には手に取らずはいられません。

二作目の文庫本化が待ち遠しいです。

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>>大崎梢@Amazon

4488487017

: : : :
: 切れない糸/坂木司 ミニレビュー
: モノレールねこ/加納朋子 ミニレビュー
: 春期限定いちごタルト事件/米澤穂信 ミニレビュー

月の扉/石持浅海 ミニレビュー

「扉は閉ざされたまま」以来の石持浅海2冊目。

単純に面白かった。

意外な人間が探偵役になったり、せっぱ詰まった犯行状況も予想の上を行く。
こうした物語、状況を作るのに長けた作家だなと思う。

ただ文章が平板でストーリーの割に緊張感や盛り上がりに欠ける。そのため面白かったけどただそれだけで、心に残るというほどの作品にはなっていない。

その辺りを乗り超えるともっと面白い作家になると思うんだけど。

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>>石持浅海@Amazon

4334740456

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: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

六番目の小夜子/恩田陸 ミニレビュー

「その机はずっと同じ場所にあって」「一年前も」「そのまた前の年も」

「ライオンハート」に続き恩田陸2冊目です。

サヨコというイベント?の設定が秀逸で、その面白さがうまく活かされてる物語性の非常に強い作品。

ぞくぞく来たのは体育館で行われた物語の中盤で描かれる今年のサヨコ劇
情景を思い描きながら読むと背中のあたりが落ち着かない感じになります。他にも冒頭の早朝の出会いのシーンや冬の海辺など印象的なシーンがいくつかあるのですが、個人的にはこのサヨコ劇のシーンがNo.1ですね。
久々に読書しながらドキドキしました。

処女作とのことで、まだまだ文章の構成やシーンの切れ目などが不明瞭だったりするところがあり、勿体ない感じがします。物語の強度はかなりのものがあると思うので、全面改稿したりすればもっともっと面白くなるんじゃないでしょうか。

2作読んだことで、少し恩田陸の作品世界が見えてきたような気がします。
次はどの作品を読もうかな。

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>>恩田陸@Amazon

4101234132

: : :
: 紙魚家崩壊/北村薫 ミニレビュー
: アラビアの夜の種族3/古川日出男 ミニレビュー
: 沙羅は和子の名を呼ぶ/加納朋子 ミニレビュー

孤島パズル/有栖川有栖 ミニレビュー

この島の中に間違いなく犯人はいる。

「月光ゲーム」に続いて江神部長シリーズ再読。

モアイパズル、真犯人を意外にもちゃんと覚えていたことにびっくり。
江神部長の推理にはツッコミどころが満載で、3部作の中では中だるみ気味の2作目。

記憶の中では次の「双頭の悪魔」が一番面白かった気がするけど、どうだったろうか?
後で読んで確かめてみるつもり。

評価<spacerspacerspacerspacerspacer

>>有栖川有栖@Amazon

4488414028

: : :
: 月光ゲーム/有栖川有栖 ミニレビュー
: 白い兎が逃げる/有栖川有栖 ミニレビュー
: 十角館の殺人/綾辻行人 ミニレビュー

ねむりねずみ/近藤史恵 ミニレビュー

夢とうつつが互いに絡み合う。

初めての近藤史恵。

歌舞伎に無知なのでところどころ置いていかれるのが、不親切かと思います。
歌舞伎シリーズの一冊目なのだからもう少しこういう読者のことを考えて、簡単に説明してほしかった・・・。

著者は恐らく意図的に推理ものとしての完成度を投げ出しているが、メインテーマの方も頭でっかちの印象をぬぐえない。
このテーマで描くならもう少し説得力が欲しいところです。

・・・とは言え、後書きで知ったけど、デビュー2作目でこの出来なら他の作品も期待できそうな気がします。

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>>近藤史恵@Amazon

4488427022

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: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

理由/宮部みゆき ミニレビュー

一冊の小説としては膨大な数の人間の生活、背景、性格が密度濃く描かれているなぁと感じるが、それほど重厚長大な本を読んだという読後感を感じさせない不思議な一冊。

軽やかというほどではないが、寧ろ文章そのものはあっさりしている。宮部みゆきの文章の凄さは、このギャップにあるような気がする。

文章から想像される人間像が自分の脳内に立ち上がり、そこから文章以上の情報が自分の頭に入ってきている。

この想像力を呼び起こす丁寧な人物描写に注がれた、宮部みゆきの執着心、パワーが少し恐ろしい

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4022642955

: : :
: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 熊の場所/舞城王太郎 ミニレビュー
: ぼんくら/宮部みゆき ミニレビュー

脳男/首藤瓜於 ミニレビュー

痛みを手放さないこと。分散させず、一本の糸のように撚り合わせること。

再読。この手の作品はミステリーとしてどうこうと言うより、人物とその描写に負うところが大きいと思います。そしてこの作品が描く"主人公"鈴木の謎と特質、生い立ちは充分に魅力的。

特に自らの物理的身体の境界を、痛覚によって探索するくだりなどは、テキストならではの表現性、想像力を発揮した名シーンだと思います。

鈴木とその過去を追う真梨子の物語は「羊たちの沈黙」のレクター博士とクラリスが探り合う心理的精神的な旅を想起させ、緊張感が知的好奇心を刺激してページを繰る手を止められない作品。

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>>首藤瓜於@Amazon

4062738376

: :
: 世界は密室でできている/舞城王太郎 ミニレビュー
: 煙か土か食い物/舞城王太郎 ミニレビュー
: 誘拐作戦/都筑道夫 ミニレビュー

プラスティック/井上夢人 ミニレビュー

このフロッピイディスクは、あなたに読んでもらうために作られた。

10数年ぶりの再読。

今では当たり前で使い古された感のあるネタだけど、当時はまだ新鮮なネタでした。
井上夢人作品は、常に新しいものへの挑戦を感じさせてくれるものですが、この作品でも"全編を通じて主人公がいない"という離れ業を演じてます。

改めて井上夢人のフロンティア・スピリットに拍手。

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>>井上夢人@Amazon

4062748614

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: パワー・オフ/井上夢人 ミニレビュー
: オルファクトグラム/井上夢人 ミニレビュー
: 風が吹いたら桶屋がもうかる/井上夢人 レビュー

秋期限定栗きんとん事件[下]/米澤穂信 ミニレビュー

今回は小佐内さんを応援しました(喜)。

小鳩君は人間失格だけどおあいこだったし、結果的にはみんなのためになることをしているので、性格さえ直れば...。

それにしてもこのスカッとしない気分は何でしょう?好感の抱ける登場人物が殆ど出てこないし。

このシリーズ最大の謎はやっぱり主役二人のキャラクターですよね。期待の冬期は残り短い高校生活を考えても、"二人の出会いと卒業"になるんじゃないかと思いますけどどうでしょう。

ちなみに個人的には小佐内さんと小鳩君のタッグよりも、小佐内VS小鳩の陰惨たる泥仕合を見てみたい。

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4488451063

: : :
: 秋期限定栗きんとん事件[上]/米澤穂信 ミニレビュー
: 夏期限定トロピカルパフェ事件/米澤穂信 ミニレビュー
: さよなら妖精/米澤穂信 ミニレビュー

秋期限定栗きんとん事件[上]/米澤穂信 ミニレビュー

登場人物が増えたけど、その登場人物全員がやっぱり裏に何かを隠してるっぽい(笑)。

さらりとした日々の文章の裏ではかなりどろどろしたパワーゲームが行われているような気がしてなりません。
下巻はカタルシスの予感がします。

それにしても小鳩ちゃん、乗降客推理するのに14ページも使うなんて、ちょっと回転が鈍くなったんじゃないかい。

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>>>>米澤穂信@Amazon

4488451055

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: 秋期限定栗きんとん事件[下]/米澤穂信 ミニレビュー
: 夏期限定トロピカルパフェ事件/米澤穂信 ミニレビュー
: さよなら妖精/米澤穂信 ミニレビュー

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